理系学生は英語が必要か? | 高専生にオススメの短期留学
「理系だけど英語を勉強する必要はあるの?」
「海外に行きたいけど、英語が喋れない」
「就職に役に立つの?」
といった、高専の学生をはじめとする理系学生が感じている疑問があると思います。
熊本高専の学生課で働いている黒木さんは語学研修としてNILSに2週間の短期留学をしてきました。そんな黒木さんに、もし理系学生がセブ留学したらどんなメリットがあるのかについて学生課からの視点で語っていただきました。
目次
高専の学生課の方がなぜ語学留学?
グローバル高専「熊本高等専門学校」
熊本高専では、グローバル化を促進するために英語教育をはじめとするプロジェクトを展開しており、積極的に国際交流も行っています。高専の学生のみならず、教職員向けの語学研修プログラムもあり、英語に対する意識が高い学校の1つです。
実践的技術者教育では、国際的に通用する技術者の育成が強く求められています。実践的技術者に求められる能力は、問題解決能力、コミュニケーション能力、チームワーク能力です。さらに、世界ではグローバル化がますます進んでおり、これからの実践的技術者には前述の能力に加え、国境を越えたチームワーク力や交渉力、マネージメント力が求められています。
グローバルリーダーシップ育成センターより引用
勤務先:熊本高専/学生課
滞在先:新寮1人部屋
期間:2週間
黒木さんは高専の学生課でどのようなお仕事をしているのですか?
学生の授業や成績の管理、卒業証明書、成績証明書の発行を主に担当しています。また、インターンシップでの企業と学生の仲介をしたりしています。
企業のインターンシップも担当しているのですね。
夏休みの期間に実施するインターンなのですが、企業さんから「インターンシップを募集しているけど学生さんはいませんか?」という連絡があったりします。
熊本高専は留学生が多く学生に英語で的確なご案内をするために
熊本高専は積極的に留学生の受け入れもしているのですね。
4年生からはマレーシアやシンガポールから長期の学生を受け入れていまして、今も6人くらいは来ています。
留学生が多いと学生課での対応が大変そうですね。
アジア系の学生なので見た目は日本人に似ているのですが、急に英語を話されると心の準備もできていないので、うまく英語で回答ができなかったりします。そういったこともあり、語学研修としてセブ留学をしました。
高専生/理系学生に留学は必要?不要?
学生向けの海外インターンの募集はあるのですか?
もちろん海外のインターンシップを募集している企業もありましたが、それでも日本の企業が中心なので数は少ないです。
就職では英語はあまり必要ないのですかね?
いえ、実際の就職では有名な大手メーカーになるので海外での支社や研究所をもっていることが多く、数年は海外赴任するというケースもよくあります。そういったときには英語力は必ず求められます。
むしろ、これからは海外の技術者に対して日本人が英語で指導するというケースが増えていくと思うので、理系こそ英語力は必須になってきますね。なので企業によっては応募段階から英語が必須だったり、内定の情報を見ても英語の継続した勉強をお願いする旨が書いてあります。
学生の進路は?
学生の進路はどんな感じですか?
熊本高専のサイトにも出ていますが、卒業生の進路は約6割が就職ですが、どの企業も有名企業です。レベルの高い理系学生ではグローバル社会で戦えるだけの能力が必要になっています。⇒熊本高専/企業・大学別進路状況
熊本高専は英語の授業にも力を入れているのですかね。
日本人講師による授業と、外国人の100%英語での授業もあったり、 単位数も数学に次いで多いなど積極的に英語の授業も行っています。 高専自体がグローバル教育に力を入れているというのも関係していると思います。
高専生は英語が得意なのですか?
やはり、理系・工学系の学生は英語を得意とする人は少ないと思いますが、高専生は基礎学力が高いのでしっかり取り組めば英語もできるようになると思います。まずは英語の苦手意識を取り除くところから始めたほうがいいように感じますね。
【動画】フィリピン人先生からの英語インタビュー
黒木さんも英語の苦手意識はあったと思いますが、セブ留学でどれくらい話せるようになるのでしょうか?
簡単な受け答えならスムーズに行えるようになりますね。留学の終盤には先生からのインタビューを受けた動画を撮影しました。
堂々と英語でのインタビューに答えていますね!
日本人の悪い癖は、文法間違っていないかな?とか、英語が通じなかったらどうしよう、とか失敗を恐れるところにあると思います。
フィリピン人の先生は多少間違っている英語でも意味をくみ取ってくれるので、あれこれ考えこまずに英語を話すことができるようになってきます!
フィリピン人とのマンツーマンレッスン
日本の学校の授業では話す機会が極端に少ない
高専生でも英語は必須というのがよくわかりましたが、授業では英語を話す時間があるのではないでしょうか?
やはり、授業だけでは先生一人に対して大勢の生徒のバランスになるので、英語を話す時間というのは極端に少ないです。なので、セブ留学のようにマンツーマンで英語を話す状況を作ることが大事だと思います。
短期留学でも英語を話すことに慣れる
黒木さんは2週間の留学でどういった成果がありましたか?
まず第一に英語を話すことに対する壁がなくなって、気楽に話せるようになりました。留学から帰ってきてすぐに、学生課の窓口で留学生が英語で話しかけてきても冷静に対応ができたのは自分でも驚きです。
スピーキングとリスニングの力が伸びたのですかね?
耳が慣れてきたのもあると思います。ただ、先生との会話はちゃんと正しい英語ではありませんでしたが、つたない英語でも知っている単語を繋ぎ合わせれば会話がなりたつというのが分かりました。
そんな英語でもいいのか!と思えたら、英語でのコミュニケーションをとることに自信を持てるようになりましたね。
留学を成功させるための、日本で準備しておくことはありますか?
英語では単語が重要なので、感情を表す表現や、日常で使う単語を勉強しておけばもっと密な会話ができたと感じました。
オススメの授業はありますか?
黒木さんが受けた授業で良かったと思うのはありますか?
スピーキングの授業は良かったですね。私たち日本人には英語を話すということが大事なので、特に学生の早いうちから英語に慣れていた方がよいですね。
あとは、文法(Grammar)です。日本の授業は日本語で文法を教えていましたけど、英語を当たり前のように使っている人が英語で文法を教えてくれると、日本人では伝えきれない英語のニュアンスも含めて教えてくれるので、英語の理解がどんどん進みます。
留学するなら最低1か月、夏休みでの留学がベスト
どれくらいの期間の留学がオススメですか?
学校を休まずにということなら、やはり夏休みの期間で1か月くらいの短期留学が良いと思います。 私の経験だと、1週間目でリズムができてきて、2週間目で英語に耳が慣れてきたところなので1か月あればそこから更にステップアップできると思いますよ。高専生は忙しいので、まとまった休みでしっかりと英語を勉強する機会を作っていくことが大事だと思います。
まとめ
一見、理系学生は英語を学ぶ必要がないように感じられますが、就職のことを考えると早い段階から英語力を上げて行くことが重要になってきます。 夏休みなどの1か月の短期留学でもリスニングやスピーキングは十分に上げることができるので、格安のセブ留学でしっかりと英語を身に付けてみませんか?